kyashは、新たな決済アプリとして話題となっていますが、プリペイドカード方式を採用しているため、利用するにはウォレット残高へチャージする必要があります。
チャージ方法は、現金だけでなく、銀行口座からの入金、クレジットカードによる自動チャージも可能となっています。
しかしながら、利用できるクレジットカードには制限が設けられており、メジャーカードと呼ばれている5大カードでも自動チャージできないものがあるようです。
国内でよく使われているVISA、Mastercard、JCBのどれに対応しているのか、条件にはどのようなものがあるのかを記載します。
kyashはJCBのカードでチャージできない?
カードの種類
クレジットカード会社が発行しているカードの種類は、大きく分けて3つ存在しますが、いずれも、クレジットカードの加盟店で利用することができます。
クレジットカード
後払い方式となっており、カード払いで買い物をした際に、銀行口座からの引き落としは発生せず、翌月末日などの締め日を設けて、まとめ引き落としされる仕組みとなっています。
信用度を重視しますので、年齢や職業(収入)の審査基準が高くなっています。
デビットカード
都度払い(即時払い)方式となっており、カード払いで買い物をした際に、銀行口座から即時に引き落としが発生します。
クレジットカードと比べて信用度が軽減されますので、学生や職業(収入)が安定せず、クレジットカードの審査基準に引っかかってしまった方でも所有することができます。
プリペイドカード
前払い方式となっており、あらかじめカードへ現金をチャージし、カード払いで買い物をした際に、チャージした残高から引き落としが発生します。
チャージ方法は多様化されており、銀行口座を持っていない子供でも手にすることができます。
このうち、kyashへの自動チャージは、クレジットカードまたはデビットカードを対象としており、プリペイドカードは対象外となっています。
kyashは、プリペイドカード方式を採用していますので、クレジットカード会社が発行しているプリペイドカードとは、競合する関係にあるということです。
その一方で、kyashは決済および送金アプリという複合的なジャンルに位置しており、今までにはなかった新たなプリペイドカードとして注目を浴びています。
kyashの機能
決済機能
クレジットカード属性となっており、決済手法は、プリペイドカード方式であるにも関わらず、visaクレジットカードとして利用することができます。
送金機能
プリペイドカード方式の特性を活かして、kyashアカウント間での送金・請求処理をすることが可能となっています。
管理機能
最大でクレジットカードまたはデビットカードをkyashアプリへ5枚登録することができ、1枚のkyashリアルカードで決済(自動チャージ)を使い分けることができます。
普段、何枚ものカードを持ち歩き、その都度カードを選ぶ面倒さを解消してくれる便利なアイテムと言えるでしょう。
チャージ
これだけ利便性の高いkyashですが、公式サイトの発表では、VISA、Mastercardブランドのついたクレジットカードまたはデビットカードに対応していると記載があり、JCBは今のところ自動チャージできないこととなっています。
kyashにチャージできるのはVISAカードだけ?
前述した通り、kyashに自動チャージできるのは、VISAとMastercardの2つのカードとなっています。
kayashのブランド名称は、kyash visaカードとなっているのに、なぜMastercardも使えるのか不思議な感じもしますが、国内の主要な代理店では、VISAとMastercardをセットで取り扱っていることが背景に上げられます。
国内外のシェアを見ると、VISAとMastercardの加盟店数はほぼ互角で、利用条件や審査基準も同等となっています。
そのため、「どちらを選んだ方がお得なの?」と質問する方もいらっしゃいますが、結論から言えば、どちらを選んでも同じと回答することになります。
その理由は、先ほど述べた国内の代理店が、VISAとMastercardを一緒に契約するケースがほとんどのため、お店側もどちらか一方だけ契約することをしない傾向にあるからです。
つまり、VISAが使えるのであれば、Mastercardも使えないと困るという判断から、表向きはVISAで決済するkyashも、クレジットカード連携には、VISAと同様にMastercardも扱えることが必須と考えてのことと推測できます。
一方、JCBに関しては、販売網が異なるため、VISAやMastercardと一緒という訳にはいかず、kyashの対象外となってしまったことに納得せざるを得ないと言えるのです。
kyashにチャージできないVISAカード
では、VISA、Mastercardブランドのついたクレジットカードまたはデビットカードであれば、全てkyashに自動チャージできるのでしょうか。
公式サイトでは、以下の条件が記載されています。
公式ガイド(登録カードについて)
引用元
Just a moment...現在、KyashにはVisa/Mastercardのクレジットカード、デビットカードを合計5枚までご登録いただけます。
24時間に1枚登録することが可能です。
ブランドプリペイドカードはご利用いただけません。
カードの新規登録は午前8時から午前0時まで可能となりますのでご注意ください。
またカードを登録する際には下記の条件を満たしている必要があります。
ご本人名義のカード
日本国内発行のカード
有効期限内のカード
利用停止/不可となっていないカード
kyashへの登録はなりすまし防止もあって、本人以外の家族や知人のカード登録を禁止しています。
本人でないと判断された場合、kyashの運営会社より警告が出て、最悪、利用停止処分を受けることになりまので、注意して下さい。
また、kyashの決済サービスは、国内限定のものとなっていますので、海外での利用はできません。
そのため、海外で発行されたカードは、自動チャージの対象外となってしまいます。
JCBカードに対応したkyashのようなサービスはある?
JCBカードに対応したkyashのような決済サービスについて調べてみましたが、残念ながら見つけることはできませんでした。
ちなみに、インターネットによる検索キーワードは、「決済アプリ 送金アプリ kyash 類似 競合 JCB プリペイドカード クレジットカード デビットカード」を様々な関係性で組み合わせてみましたが、該当するサービスはなしという結論でした。
今のところ、kyashと提携する予定もないようですので、JCBプリペイドカードを利用するしかなさそうです。
比較参考として、JCBがANAと提携しているANA JCBプリペイドカードをご紹介します。
・チャージ方法
現金
銀行口座
クレジットカード(JCBカード)
によるチャージが選べます
・利用範囲
国内外のJCB加盟店で利用できます
・特典内容
マイル方式とキャッシュバック方式を選ぶことができます
・付与条件
ショッピングおよびチャージの両方で特典を受けることができます
公式ガイド
kyashのサービス内容と比べると、物足りなさを感じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
そのようなJCBカードを持っている方は、kyashのようなサービスが提供されるのを待つしかなさそうです。
まとめ
kyashとクレジットカード(VISA、Mastercard、JCB)に関するまとめをしておきます。
kyashの自動チャージに対応しているのは、クレジットカードおよびデビットカードとなっていますが、国内で加盟店数の多いVISA、Mastercard、JCBのうち、VISAとMastercardは対象、JCBは対象外となっています。
ただし、全てのVISAとMastercardが使えるという訳ではなく、本人名義かつ日本国内発行のカードに限定されています。
JCBに関して、kyashのような決済サービスの存在は今のところ見つけることができませんでした。
プリペイドカード方式でありながらVISAクレジットカードとして扱える特性、送金アプリとして利用できる多様性、複数のクレジットカードやデビッドカードを1枚に集約できる利便性と、複合サービスを兼ね備えたkyashは、今後も注目されるのではないでしょうか?
JCBユーザーは、早く同じようなサービスが登場することを期待せずにはいられませんね。